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看護師によるコミュニケーションの重要性。患者や医療従事者と円滑な情報伝達を行うには

近年、日本では高齢化が進行するなかで、医療と介護の複合ニーズが高まっています。

医療と介護の両方を必要とする高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けるには、医療・介護分野における多職種間での連携が欠かせません。また、連携を円滑に行うには、患者の状態について情報を共有する必要があります。

そのために重要となるのが、看護師による患者や医療従事者とのコミュニケーションです。

この記事では、看護師によるコミュニケーションについて、重要性やポイントを解説します。

多職種連携において看護師に求められる役割についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

  医療における多職種連携の必要性。看護師に求められる役割とは 高齢や介護状態となっても、自分らしく暮らし続けられるようにするには、医療・介護・訪問看護などの多職種での関係機関が連携して、支援を行うことが求められます。この記事では、多職種連携の体制を整備する必要性や看護師に求められる役割を解説します。 「カレイドタッチ」WEBサイト


出典:厚生労働省『在宅医療・介護連携推進事業の取組について


目次[非表示]

  1. 1.看護師によるコミュニケーションの重要性
  2. 2.患者とコミュニケーションをとるポイント
    1. 2.1.①時間を取り相手と向き合って話す
    2. 2.2.②相手の話を傾聴する
    3. 2.3.③寄り添う姿勢を示して不安・悩みを引き出す
  3. 3.医療従事者とのコミュニケーションを円滑化するポイント
    1. 3.1.①結論ファーストを心がける
    2. 3.2.②5W1Hを意識する
    3. 3.3.③情報共有ツールを利用する
  4. 4.まとめ


看護師によるコミュニケーションの重要性

看護師による患者や医療従事者とのコミュニケーションが重要な理由としては、以下が挙げられます。


▼看護師によるコミュニケーションが重要な理由

  • 患者との信頼関係を築くため
  • 医療従事者に情報を共有して治療を円滑に進めるため


看護師が患者とコミュニケーションを取ることで、信頼関係を築きやすくなります。患者は自身の病気や治療などについて不安を覚えている場合がありますが、看護師と信頼関係を築くことで不安の解消につながると考えられます。

また、信頼関係が築けると、患者から病気に関する悩みや不安について話してもらいやすくなると期待できます。それらの情報を医療従事者に共有することで、治療を円滑に進められるようになります。



患者とコミュニケーションをとるポイント

患者とのコミュニケーションにおいては、相手に向き合い、傾聴して寄り添うことが重要となります。


①時間を取り相手と向き合って話す

患者とコミュニケーションを行う際は、時間を確保したうえで相手と向き合う必要があります。ただ言葉を交わすだけではなく、表情や態度にも気を配ることが重要です。

また、話しやすい会話のペースは人によって異なります。声のトーン・テンポ・大きさ・リズムなどを患者に合わせて会話を行うと、患者にとって話がしやすい相手になることができ、信頼を得やすくなると考えられます。


②相手の話を傾聴する

患者とのコミュニケーションにおいては相手の話を傾聴することが重要です。傾聴を行う際のポイントとしては、以下の3点が挙げられます。


▼傾聴のポイント

  1. 相手の立場に立って、共感・理解しようとする
  2. 相手の話を否定せずに肯定的な関心を持つ
  3. 相手の話が分かりにくい部分はそのままにせず、真意を確認する


相手の話を傾聴することで患者との信頼関係が構築でき、円滑な治療につながります。


③寄り添う姿勢を示して不安・悩みを引き出す

患者から不安・悩みを引き出すには、寄り添う姿勢を示すことが欠かせません。バックトラッキングと呼ばれる、相手の言葉を繰り返しながら会話を進める技法を用いると、きちんと話を聞いていることを相手に示せます。

また、引き出した患者の不安・悩みに対して、柔軟な考え方でポジティブに言い換えることで、治療に対して前向きな気持ちになってもらいやすくなると期待できます。



医療従事者とのコミュニケーションを円滑化するポイント

医療従事者とのコミュニケーションにおいては、看護師は自分が把握している患者の状態について共有することが求められます。

情報共有を円滑に行うには、結論ファーストと5W1Hを意識することがポイントです。また、情報共有ツールを利用すると、情報をより円滑に共有しやすくなると期待できます。


①結論ファーストを心がける

情報共有を行う際は、会話の最初に結論から話すことを心がけます。これを、“結論ファースト”と呼びます。

結論ファーストで会話を行うことで、要点を分かりやすく伝えることが可能です。医療現場の忙しい状況下においても、伝達ミスを防ぎやすくなると考えられます。


②5W1Hを意識する

医療従事者との情報共有においては、5W1Hを意識することが重要です。


▼5W1Hの構成要素

構成要素
意味
When
いつ
Where
どこで
Who
誰が
What
何を
How
どのように


5W1Hを明確にすることで、伝達する情報に主観が混ざりにくくなり、事実に基づいた情報共有を漏れなく行うことが可能となります。


③情報共有ツールを利用する

ICTを活用した情報共有ツールを利用すると、いつでも、どこからでも看護師が持つ患者の情報をほかの医療従事者へと迅速に共有することが可能です。

特に、医療施設と訪問看護師との間での情報共有を円滑に行うには、情報共有ツールの活用が欠かせません。画像の共有やビデオ通話などの機能によって、より正確な情報の共有が期待できます。

看護師間における情報共有の重要性についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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まとめ

この記事では、看護師によるコミュニケーションについて、以下の内容を解説しました。


  • 看護師によるコミュニケーションの重要性
  • 患者とコミュニケーションを取るポイント
  • 医療施設内でのコミュニケーションを円滑化するポイント


看護師は患者とのコミュニケーションのなかで信頼関係を構築することで、患者の状態をより詳細に把握できるようになります。また、得られた情報をほかの看護師や医療従事者に対して正確に共有できると、治療を円滑に進めやすくなると期待できます。

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