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病院内における看護師間の情報共有の重要性と課題解決の方法

病院では、複数の部署や科が業務を分担しながら患者のケアや治療を行うチーム医療が行われるのが一般的です。

チーム医療を行ううえで、「看護師間のコミュニケーションがうまく取れていない」「看護師間で行われる非効率な情報共有を改善したい」とお悩みの担当者の方もいるのではないでしょうか。

本記事では、病院内における看護師間の情報共有の重要性や課題、効率的に情報共有を行う方法について解説します。


目次[非表示]

  1. 1.看護師間の情報共有の重要性
  2. 2.看護師間の情報共有で発生する課題
    1. 2.1.①情報の伝達が機能していない
    2. 2.2.②情報の申し送りに時間がかかる
    3. 2.3.③共有方法が限られている
  3. 3.看護師間の情報共有を効率化する方法
    1. 3.1.①申し送りの内容をテンプレート化する
    2. 3.2.②ICTを活用する
  4. 4.まとめ


看護師間の情報共有の重要性

看護の質を確保しながら患者のケアを行うためには、診察に訪れる方や入院している方など、日々多くの患者と接する機会を持つ看護師間の情報共有が欠かせません。

特に、チーム医療においては、患者に行ったケアの内容や患者の状態の変化、心理状態などの情報共有を正しく行う必要があります。

部署や科が異なる看護師間で患者に関する情報を正しくスピーディに共有することは、ケアの質を高く維持するとともに、患者の安心感や満足度の向上につながります。そのため、看護師間でコミュニケーションを取りながら効率的に情報共有を行うことが重要です。



看護師間の情報共有で発生する課題

看護師間の情報共有においては、誤った情報が伝わってしまったり、共有に時間がかかってしまうこともあります。情報共有が正しく行われなければ、患者へのフォローが遅れ、患者の不安を助長する可能性も考えられます。

ここからは、病院内で部署や科が異なる看護師間の情報共有で発生しやすい課題を3つ紹介します。


①情報の伝達が機能していない

1つ目の課題は、情報の伝達が機能していないことです。

病院では、患者一人につき複数の看護師が対応することも珍しくありません。患者が複数の科を受診すれば、科によって対応する看護師も異なります。

そのため、看護師間の情報共有はA科の看護師からB科の看護師、B科の看護師からC科の看護師というように、“伝言ゲーム”の形式で行われるのが一般的です。これにより、正しい情報が伝達されないことや、伝言ミスが起きる可能性もあります。

また、情報を正しく伝えたとしても、経験や知識の違いから、看護師間で認識の食い違いが起きる恐れもあります。


②情報の申し送りに時間がかかる

2つ目の課題は、情報の申し送りに時間がかかってしまうことです。

例えば、看護師が担当する患者の数が増えれば、一人ひとりの患者の情報を細かく申し送りに記入するのにも時間がかかります。

また、看護師は患者の診察や治療に関連する業務から療養生活のケアなどの幅広い業務を行いつつ、情報共有を行う必要があります。そのため、場合によっては申し送りを記入する業務の優先順位が下がり、情報の共有漏れやカルテへの転記ミスが起きる可能性も考えられます。


③共有方法が限られている

3つ目の課題は、病院によって情報の共有方法が限られていることです。

一般的に看護師一人ひとりに業務用PHS(Personal Handy-phone System:移動型無線通信機器)が支給されていますが、なかには口頭やノートなどで情報共有を行う病院もあります。

口頭では伝え漏れや聞き忘れなどで情報が正しく伝わらないことが考えられます。また、ノートや手書きのメモでは書き間違いや渡しそびれなどが発生する可能性も否定できません。

このように共有方法が限られていることにより、患者に関する情報の伝え漏れや共有の遅れが発生し、患者へのケアが適切に実施できない恐れもあります。



看護師間の情報共有を効率化する方法

病院内の看護師が部署や科を超えて情報共有する際は、現在抱えている課題を明確にしたうえで、情報共有を効率化する方法を考える必要があります。例えば、申し送りの内容や共有方法を見直し、改善を図ることも一つの方法です。


①申し送りの内容をテンプレート化する

1つ目の方法は、申し送り内容のテンプレート化です。看護師が別の科の看護師や勤務時間の異なる看護師へ申し送りをする際に共有しなければならない情報は多岐にわたります。

また、看護師によって情報の優先順位が異なる可能性もあります。申し送りの内容をテンプレート化することで、記入する情報の取捨選択にかかる時間の短縮が可能です。


▼申し送りでテンプレート化する項目例

  • 体温
  • 血圧
  • 呼吸
  • 脈拍
  • 食事
  • 家族からの要望 など


②ICTを活用する

2つ目の方法は、ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)の活用です。

ICTを活用することで、申し送りの作成にかかる負担を軽減できるだけではなく、看護師がいつでも、どこからでも患者の情報を共有し、確認できるようになります。

仮に、申し送りへ記入したあとに追加したい情報があった場合でも、ICTを通してその場で情報の追加が可能です。これにより、情報の共有漏れを防止できるのはもちろん、情報共有をスピーディに実現できます。

また、相手がすぐに応答できない状態でもメッセージを残すことが可能なため、部署や科の異なる看護師間や、勤務時間の異なる看護師間におけるコミュニケーションの円滑化にも貢献します。



まとめ

この記事では、病院内における看護師間の情報共有について、以下の内容を解説しました。


  • 看護師間の情報共有の重要性
  • 看護師間の情報共有で生まれる課題
  • 看護師間の情報共有を効率化する方法


病院内でチーム医療を実現するには、部署や科を超えた看護師間の情報共有を正しくスピーディに行う必要があります。

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病院内の看護師間はもちろん、病院の主治医・看護師と訪問看護師をつなぐ場合にも活用できます。患者のケアの質を高めるために看護師間の情報共有を効率化したい場合は、kaleido TOUCHの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

チャット機能を使ってリアルタイムな情報共有が可能なほか、ビデオ通話によって、テキストだけでは確認が難しい皮膚や傷口の状態を共有・確認することも可能です。

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